キュウリのうどんこ病の症状・原因・対処法|白い粉状カビを見分けて早期防除する
キュウリ栽培で「葉の表面に白い粉をまいたような斑点が出てきた」という症状に気づいたら、うどんこ病の可能性が高いです。
うどんこ病はキュウリの主要病害のひとつで、他のカビ病害と異なり比較的乾燥した条件でも発生します。放置すると葉全体が白い菌叢で覆われ、光合成能力が著しく低下して収量・品質に影響します。
この記事では、うどんこ病の症状・原因・具体的な防除法について現場で役立つ情報を解説します。

うどんこ病の症状と見分け方
典型的な症状パターン
うどんこ病はSphaerotheca fuliginea(現Golovinomyces cichoracearum)が引き起こす子嚢菌性の病害です。
- 葉表面に白い粉状の菌叢:葉の表面に白色〜灰白色の粉状の分生子が広がる
- 葉全体に拡大:初期は小さな白い斑点として現れ、徐々に拡大して葉全体を覆う
- 葉裏にも発生:進行すると葉裏にも白い菌叢が広がる
- 葉の黄化・枯死:重症化すると葉全体が黄化・褐変して枯れる
- 果実への影響:葉枯れが進むと果実への養分供給が低下し品質・収量が落ちる
他の病害との見分け方
うどんこ病は「白い粉状の菌叢」が最大の特徴で、他の病害との区別は比較的容易です。
- べと病との違い:べと病は葉裏に灰紫色の菌叢と葉表の黄色多角形斑が特徴で、うどんこ病の白い粉とは色・質感が異なる
- 葉かび病との違い:葉かび病は葉裏に褐紫色の菌叢、うどんこ病は葉表の白い粉
- 薬害・汚れとの違い:菌叢は拭いてもまた生えてくる(薬害・汚れは再生しない)
発生しやすい条件
うどんこ病は他のカビ病と異なり、比較的乾燥した条件(湿度50〜70%)でも発生します。
- 昼夜の温度差が大きい時期:春秋の変わり目・施設栽培の昼夜温度差
- 換気不足・密植:通風が悪く植物体が蒸れやすい環境
- 窒素過多:軟弱な組織が形成されて感染しやすくなる
- 老化した葉・下位葉:株の下部の古い葉から発病することが多い

うどんこ病が発生する主な原因
病原菌の特性と感染経路
うどんこ病菌は分生子が風によって飛散し、植物の表面で発芽・感染します。特徴的なのは、他の多くのカビ病と異なり水分(雨・露)が少なくても感染できる点です。気温20〜25℃の時期に最も活発に増殖します。
発病を助長する管理要因
- 密植・過繁茂:通風が悪く菌の増殖が促進される
- 窒素過多施用:軟弱な組織形成で感染リスクが上がる
- 植物体の老化:栽培後期の老化葉は感染しやすい
- 残渣の放置:前作・前期の罹病残渣が感染源になる
効果的な防除法と改善策
発病確認後の農薬防除
うどんこ病の防除には適用登録のある農薬を使用します。初期の段階で対処することで防除効果が高まります。
主な登録薬剤(使用前に最新の農薬適用情報を確認してください):
- カリグリーン水溶剤:炭酸水素カリウム系、食品由来成分で安全性が高く収穫近くまで使用可
- アミスターオプティー:QoI系・DMI系の混合剤、予防・治療の両効果
- アミスター20:ストロビルリン系、予防散布に有効
カリグリーンは食品由来成分を有効成分とし、耐性菌リスクも低いため他の薬剤とのローテーションに適しています。
環境調整
- 換気管理:ハウス内の湿度を70%程度に維持し、通風を確保する
- 整枝・誘引:老化した下位葉を除去して通風を改善する
- 密植の解消:適正な株間を確保して植物体への採光・通風を確保

予防と栽培管理のポイント
早期発見が防除の鍵
うどんこ病は白い粉状の菌叢が視覚的に見つけやすい病害です。定期的に葉の表裏を観察し、小さな白斑が現れた段階で早期に防除を開始することが重要です。発病後の拡大は速いため、発見が遅れると大きなダメージになります。
連作・前作管理
うどんこ病菌は土壌中では生存しにくいですが、前作の罹病残渣や施設の骨材・資材に付着して越冬します。作期終了後に罹病残渣を除去し、施設内の清掃・消毒を行うことで次作への感染源を減らせます。
農薬・農業資材の選択については以下も参考にしてください。
まとめ
キュウリのうどんこ病は、葉表面の白い粉状菌叢で判別できます。乾燥気味の条件でも発生するため、他のカビ病とは異なる環境管理が必要です。
小さな白斑が出た段階で早期に農薬防除を開始し、換気・整枝と組み合わせた総合管理で発病の拡大を防ぎましょう。