
アブラムシの特徴と見分け方
キャベツに寄生する主なアブラムシはコナアブラムシとモモアカアブラムシです。コナアブラムシはキャベツに特化した種で、体表が白い蝋粉で覆われているため白っぽく見えます。体長は1〜2mmで、新葉や結球内部に密集して寄生します。吸汁によって葉の生育が阻害され、萎縮・変形が起こります。アブラムシの分泌する甘露はすす病を誘発し、外観品質を大幅に低下させます。結球が進むにつれてアブラムシが内部に潜り込み、収穫時に発見されることが多く、商品価値を著しく損ないます。早期発見のためには結球前の新葉を定期的に確認してください。

発生しやすい条件と時期
アブラムシは春(3〜6月)と秋(9〜11月)の気温15〜25℃の時期に発生が多くなります。窒素過多で葉が軟弱に育った圃場では特に多発します。除草が不十分で圃場周辺に雑草が多い環境も発生リスクが高まります。防虫ネットを使用していない露地栽培では有翅アブラムシが外部から侵入して定着するケースが多く見られます。結球が始まる時期には内部に潜り込むため、外から発見しにくくなります。定植後2〜3週間で新葉に発生が始まることが多いため、この時期の観察が特に重要です。
農薬による防除方法
アブラムシの防除には浸透移行性殺虫剤が効果的です。アルバリン顆粒水溶剤(ジノテフラン)は植物体全体への浸透移行性が高く、葉の内側に潜むアブラムシにも薬液が到達します。ダントツH粉剤(クロチアニジン)は粉剤タイプで散布機作業に向いており、広い圃場での省力防除に適しています。結球前の若苗期に予防的に施用することで、初期発生を抑制することができます。薬剤抵抗性を防ぐため、系統の異なる有機リン系(オルトラン系)とネオニコチノイド系を輪番で使用してください。圃場全体への均一な散布が防除効果を高める重要なポイントです。

予防と環境整備
圃場周辺の除草を徹底し、アブラムシの越冬・増殖場所を排除することが基本的な予防策です。防虫ネット(0.4mm目合い以下)の被覆は有翅成虫の侵入を物理的に防ぐ最も確実な方法です。シルバーマルチを圃場に敷設することで、有翅アブラムシを忌避する効果が得られます。天敵(テントウムシ・アブラバチ・ヒラタアブ)が活動しやすい環境を整えることも有効な予防策です。窒素施肥量を適正に保ち、過剰施肥を避けることで葉の軟弱化を防ぎ、アブラムシが定着しにくい条件を作ります。
薬剤散布時の注意事項
キャベツへのアルバリン顆粒水溶剤の使用は散布回数・収穫前日数を農薬ラベルで必ず確認してください。結球が始まった後は薬液が内部に到達しにくくなるため、結球前(外葉が展開している時期)の早期防除が重要です。散布は朝夕の涼しい時間帯に行い、十分な薬液量で葉全体に行き届くよう散布します。保護具(手袋・マスク・ゴーグル)を必ず着用してください。同一薬剤の連続使用を避け、体系防除を組みましょう。
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キャベツの害虫防除全般についてはキャベツの殺虫剤ガイドを参照してください。キャベツのべと病が同時発生している場合はキャベツのべと病の症状・原因・対処法もご覧ください。養分管理についてはキャベツのマグネシウム欠乏の症状・原因・対処法を参考にしてください。